犬のご飯の時間っていつがいいの?
時間より間隔に注意した方が良いぞ
愛犬にご飯を与える時間は何時にすれば良いのか、調べても意外と出てきません。
ならばせめてどれくらい間隔を空ければと調べてみても意外と出てこないですよね。
それもそのはず、犬にご飯を与える時間にそこまで固執する必要はありません。
ただし、押さえるべきポイントはあり、ある程度の時間や時間間隔は知っておくべきです。
犬のご飯に最適な時間や時間間隔を知り、愛犬に健康で長生きをしてもらいましょう。
この記事では、犬のご飯の時間に関する基礎知識と、ご飯の間隔についてまとめました。
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犬のご飯の時間はどう決める?
まずは愛犬のご飯の時間をどう決めるべきかの基本的な知識をつけましょう。
記事後半ではライフステージごとの具体的なご飯の時間や間隔についても書きました。
しかし、愛犬や飼い主さんの生活環境次第では調整が必要な場面も多いです。
どうして時間の指定がないのかを知り、融通も効かせられるようになりましょう。
野生の犬に近づける
生態にあった生活が一番ね
そのまま当てはまるのも危険じゃがの
野生の犬は狩りがいつ成功するか不確定なため、ご飯の時間にもばらつきがあります。
そのため、1日に必要なご飯を1〜2回で急速に食べきり、食いだめをすることも可能です。
飼い犬もご飯の時間にこだわらず、成犬は1日1〜2回のご飯にしてあげるとよいでしょう。
ただし、1回の量が多いと胃捻転のリスクが高まる為、飼い犬は1日2回にするべきです。
犬は夜に狩りをする習性がないことから、朝と夕方の2回のご飯が効果的と言えます。
消化の時間を考慮する
消化の負担を少なくしないと
ある程度の時間は決まってくるのう
先ほど、時間には拘らなくて良いと書きましたが、消化時間も考えると少し変わります。
時間が空き過ぎるとストレス、間隔が狭いと胃捻転のリスクが高まってしまうからです。
神経質にならなくても良いですが、ある程度の時間は決まってくると思いましょう。
また、胃捻転を避けるために散歩後のご飯となると、更に時間は固定化されてきます。
※消化能力はライフステージによって異なる為、記事中盤に詳しく記載しています。
時間に拘らなくて良いもう一つの理由
犬は大体の時間が分かるのね
ご飯の時間になると吠えたりするのう
犬は大体の時間を体感で把握しているので、ご飯の時間を覚えることができます。
そのため、時間をキッチリ守っていると、ご飯を要求して吠えるなどの行動も見られます。
しつけで直すこともできますが、元から見えている問題は避けた方が良いでしょう。
そのため、大きくずらす必要もありませんが、大体の時間で与えて大丈夫です。
餌の与え方には2種類ある
ちなみに、犬へのご飯の与え方としては2通りあるので、知っておくと便利です。
下記の2通りから自分の生活リズムに合った方法を選ぶことになります。
- 自由採食法:1日分のフードを設置していつでも食べられる
- 定量定時給与法:決まった時間に決まった量を与える
犬は食いだめができるため、自由採食法だと一気に食べてしまう可能性があります。
一気に食べると胃捻転等のリスクが高くなるので、基本は定量定時給与法です。
ライフステージごとのご飯の時間と間隔
では、犬のライフステージごとに、具体的なご飯の時間と間隔について見ていきましょう。
とはいってもあくまで目安の時間ですので、飼い主さん側で調整しても構いません。
押さえるべきポイントの範囲内で、継続可能な方法をとりましょう。
離乳期のご飯
離乳期は1日5〜6回のご飯ね
大体2〜3時間おきじゃの
離乳期は大体生後7〜8週の子犬で、母親のご飯に興味を持ち始める時期です。
離乳期は消化能力が十分に備わっていない為、5〜6回に分けてご飯を与えます。
そのため、ご飯の時間は朝、午前、お昼、午後、夕方、夜になるでしょう。
ご飯とご飯の間隔は2〜3時間おきになり、かなり忙しいペースになります。
MEMO犬の離乳期、成長期初期は一度に多くのご飯を食べられません。
そのため、飼い主さんが日中に家にいない場合、自由採食法を選択するのも手です。
食べ過ぎる可能性が0ではありませんが、ご飯の間隔が空き過ぎるよりは良いでしょう。
成長期初期のご飯
成長期初期は1日3〜4回のご飯ね
大体4〜5時間おきじゃのう
離乳が完了してから体重が成犬時の予測体重の50%に至るまでの期間になります。
小型犬や中型犬で生後4ヶ月まで、大型犬や超大型犬で生後5ヶ月までの期間です。
この時期もまだ消化能力が万全ではないため、1日3〜4回に分けてご飯を与えましょう。
ご飯の時間は朝・(昼)・夕・夜になるので、間隔としては4〜5時間おきになります。
成長期後期のご飯
成長期後期は1日2〜3回のご飯ね
大体6〜12時間おきじゃのう
成犬時の予測体重の50%から成犬になるまでの期間になります。
小型犬は8ヶ月〜1歳、中・大型犬は1歳〜1歳半、超大型犬は1歳半〜2歳までです。
個体や時期によっては消化能力が完成しつつあり、1日2〜3回に分けてご飯を与えます。
ご飯の時間は朝・夕・(夜)になるため、間隔としては6〜12時間おきになるでしょう。
MEMO成犬になる時期は上記の通り幅があり、特に大型犬・超大型犬では特に幅が広くなります。
この時期までは1日3回で与え、幅の期間内で2回に切り替えていくことが多いです。
例)小型犬だと8ヶ月まで1日3回、8ヶ月〜1歳までの間で2回に切り替える。
成犬期のご飯
成犬期は1日2回のご飯ね
状況によっては3回でも良いがの
本記事最初の「犬のご飯の時間はどう決める?」に書いた通り1日2回が基本になります。
間隔としては朝と夕方の12時間おきになりますが、キッチリ12時間ではなくてもOKです。
朝7時と夕方6時でも構いませんし、朝7時と夜8時でも構いません。
また、後述の「時間間隔の調整が必要な場面」に当てはまる場合は3回に変えましょう。
高齢期のご飯
高齢期も1日2回のご飯ね
3回になる犬も多いじゃろう
犬種や体のサイズごとに違いはありますが、概ね7歳以降を高齢期とみなします。
しかし、ご飯の時間は変わらず、朝晩の1日2回が基本です。
ただし、犬の状態によっては食が細くなり、食べきれない場合も出てきます。
その場合はご飯の間隔を6時間ごとの1日3回(朝晩夜)に変更しましょう。
時間間隔の調整が必要な場面
ここまで犬のご飯の時間と間隔について、ライフステージごとの基本を見てきました。
しかし、必ず個体差というのは存在し、食が細い子や必要量が多い子もいます。
そのため、どんな時にご飯の時間や間隔を調整すれば良いかもまとめました。
ご飯の間隔を狭める場面
症状次第でご飯の間隔を狭める=1日のご飯回数を増やす必要がある場面があります。
主に下記のような症状が見られた場合ご飯とご飯の間隔を短くし、回数を増やしましょう。
- ご飯を残す→食が細い
- 食後に吐く→一回の量が多い
- ご飯とご飯の間に吐く→ご飯とご飯の間隔が長い
上記の理由以外に原因がある場合もありますが、同じ理由ならご飯の間隔を狭めます。
1日の必要量をご飯回数で割った量を与えるので、一回あたりの量は減る点に注意です。
ご飯の間隔を広げる場面
あまり機会はありませんが、ご飯の間隔を広げる場面も無くはありません。
下記の状態に当てはまる場合は、ご飯の間隔を広げても良いでしょう。
- ご飯の回数を多めに設定している
- 食後やご飯とご飯の間に異常は見られない
- 十分な発育がある
例えば成長期初期に1日4回で与えているけども3回に減らして問題無い場合などです。
3回なら成長期初期の適正範囲内ですが、3回から2回に減らすのはおすすめしません。
動物病院で指示を受けた
プロの意見や健康診断は重要ね
個体差は飼い主判断が難しいからの
動物病院で指示を受けた場合には、獣医師の指示に従います。
納得いかない場合は必ずその場で確認し、理由を把握するようにしましょう。
飼い主さんの意見もあるかとは思いますが、基本的にはプロの意見が正しいです。
素人の付け焼刃の知識に頼らず、正しい知識を吸収するつもりで聞きましょう。
また、上記の通り獣医師に聞くのが一番なので、定期検診は非常に重要です。
少なくとも半年〜1年に一回は受診して健康状態を確認し、病気の早期発見に努めます。
まとめ
野生の犬は狩りが成功するか不安定なため、1〜2回のご飯で必要量を取りきります。
そのためご飯の時間にバラツキがあり、飼い犬も時間に固執する必要はありません。
ただし、一度に沢山食べると胃捻転のリスクがあるため、1日2回にしましょう。
また、ライフステージによって空けるべきご飯とご飯の間隔は変わります。
各ステージの消化能力にあった間隔を空け、消化の負担を軽減しましょう。
また、定期的に動物病院で検診を受け、プロの判断を仰ぐことも大切です。