毛が抜けて痒い
原因を見極め、適切に対処するのじゃ
うさぎの毛が抜けてはげてきた、皮膚が見えて赤いなどの症状があると、何かの病気ではないかと心配ですよね。
そんな心配な気持ちを解決するには、うさぎがはげている原因を正しく見極めることが大切です。
うさぎがはげる原因が分かれば、それぞれにあった対応や対処も分かり、不安な気持ちを和らげることができますよ。
この記事では、うさぎがはげる原因や見極め方、皮膚炎だった場合の対処や治療法をまとめました。
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うさぎがはげる原因と対処は?
うさぎが毛をむしる、毛が抜けてはげてくるという場合、まずは原因を特定しましょう。
うさぎが脱毛する主な原因は下記の6つです。
- 換毛期による脱毛
- 偽妊娠による巣作り
- 切り傷などの外傷
- ダニなどの寄生虫
- 湿性皮膚炎
- 真菌性皮膚炎(カビ)
それぞれ原因の見分け方が分かれば、それぞれに対する対処や対策の仕方も分かってきます。
それぞれの原因の見極め方と正しい対処を理解し、不安な気持ちを拭い去りましょう。
換毛期による脱毛
換毛期が原因なのかな?
3~5月、9~10月なら可能性があるぞ
うさぎには年に4回の換毛期があり、この時期は大量に毛が抜けます。
特に毛が抜ける量が多いのは春(3~5月)と秋(9~10月)で、稀に抜けすぎてはげてしまうことがあるのです。
はげている部分を確認し、特に赤くなっておらず時期的にあっているようであれば、問題ないので次の毛が生えてくるのを待ちましょう。
偽妊娠による巣作り
偽妊娠が原因なのかな?
むしった毛で巣を作っていればな
メスのうさぎが胸や首の毛をむしっている場合は偽妊娠の可能性があります。
むしった毛で巣を作っている、最近ほかの子にマウンティングされた、オスのうさぎに会ったなどの心当たりがあれば、偽妊娠の可能性が高いです。
偽妊娠を繰り返すと乳腺の病気にかかる可能性が高く、そもそもメスは子宮の病気にかかる可能性が高いため、避妊手術を検討した方が良いでしょう。
切り傷などの外傷
怪我をしたところがハゲてるんだ
細菌に感染するしないように消毒が必要じゃ
うさぎを怪我をしている場合、周りの毛がはげてしまうことがあります。
怪我を放っておくと細菌に感染する可能性があるため、消毒する必要があります。怪我の状態に合わせて消毒してもらうため、病院に行くようにしましょう。
病院に行くまでの間はケージ内を清潔に保ち、細菌に感染する可能性を出来るだけ減らすことが大切です。
ダニなどの寄生虫
なんだか痒い気がする
ダニの可能性が高いぞい
うさぎが痒そうに足で掻いていたり、フケが出ているようであれば、ダニに寄生されている可能性があります。
健康な場合は問題ないことが多いのですが、老うさぎの場合はダニが寄生してフケも出やすくなってしまうので、毛にダニがついていないか確認しましょう。
ダニは1〜2㎜程度で、毛の色によっては見つけにくいかもしれませんが、日頃のブラッシングなどで確認するようにし、早めに取り除いてあげることが大切です。
湿性皮膚炎
蒸れて痒いよ
湿性皮膚炎の可能性が高いのう
はげている部分の周りの毛が濡れて固まっている、皮膚が赤く痒そうという場合は湿性皮膚炎の可能性があります。
細菌が感染した場合には皮膚がただれて潰瘍が出来る可能性もあるため、病院で診てもらうようにしましょう。
湿性皮膚炎に関しては、今回さらに詳しく症状や対処法をまとめています。
真菌性皮膚炎(カビ)
フケはあるけど痒くは無い
カビのせいかもしれんなぁ
フケが出ているけど痒くなさそうという場合、真菌性皮膚炎の可能性があります。
真菌(カビ)は稀に人に感染することもあるので、動物病院に行って菌を特定し、うさぎへの接し方について判断を仰ぎましょう。
真菌性皮膚炎に関しても、今回くわしく症状や対処法をまとめています。
皮膚炎の症状は?
皮膚炎の症状は真菌性と湿性(細菌性)の皮膚炎で変わってきます。
それぞれの皮膚炎を見分けるポイントは、脱毛が発生している箇所と、脱毛をしている箇所が赤くなっているかどうかです。
症状の違いを正しく理解し、どちらの皮膚炎を発症しているのか見極めることが出来れば、正しい対処ができるようになるでしょう。
湿性皮膚炎
湿性皮膚炎の場合は悪化するとただれて痛々しくなるので、そうなる前に発見してあげましょう。
湿性皮膚炎の主な症状は下記の4つです。
- 毛が抜けて薄くなる
- 地肌が見える
- 皮膚が赤くただれる
- ただれて潰瘍になる
湿性皮膚炎の場合、脱毛は顎の下やのど、肉垂(喉の下の肉のたるみ)、背中のしわ、生殖器などの湿りやすい場所に発症します。
患部の毛が湿って絡まったり抜けている場合、皮膚が赤くなっている場合には湿性皮膚炎を疑いましょう。
真菌性皮膚炎
真菌性皮膚炎の場合は脱毛が起こるまで発見しづらいのですが、免疫力が低下しているサインですので見つけてあげましょう。
真菌性皮膚炎の主な症状は下記の2つです。
- フケが出る
- 円形に脱毛
- 痒そうにはしていない
真菌性皮膚炎の場合は、脱毛が背中や首のあたりにできることが、湿性皮膚炎との違いです。
フケが出る点と、痒くはならない点でも、湿性皮膚炎と見分けることが出来ます。
湿性と真菌性を見分け、それぞれの原因にあった適切な対策と対処を行いましょう。
皮膚炎の原因と対策は?
湿性皮膚炎と真菌性皮膚炎では原因と対策が全く変わってきます。
原因が分かっていないと、適切な対策や対処を行うこともできません。
まずはなぜ皮膚炎になったのか、しっかり把握しましょう。
湿性皮膚炎
湿性皮膚炎の原因は、ブドウ球菌や緑膿菌などの細菌に感染することです。
皮膚が湿った状態が続くことで細菌が増殖して痒くなり、ひっかく・噛むことで傷が出来て炎症を起こします。
皮膚が湿る主な原因
- 不正咬合が原因のよだれ
- 結膜炎や角膜炎などによる涙
- 水に濡れたり床材が湿っている
- 慢性の下痢
- 肥満により皮膚のヒダが増える
- 不衛生な環境
普段からケージを清潔に保ち、風通しの良い場所に置くことで湿気がこもらないように対策が出来ます。
また、水入れはボトルタイプのものにして、身体が水につかないようにしましょう。
水入れの選び方は【ボトルと皿どっちがよい?】うさぎに与える水の量と飲ませ方で詳細を確認できます。
真菌性皮膚炎
真菌性皮膚病は皮膚糸状菌(カビ)が原因で発生します。
しかし、健康な状態だと症状は見られず、主に下記の4つが影響して発症します。
免疫力が落ちる原因
- 温湿度が適切では無い
- 十分な栄養が得られていない
- 適度な運動やコミュニケーションが無い
- ケージやトイレが清潔では無い
- 年をとった老うさぎ
基本的なことばかりですが、特に老うさぎは免疫力が落ちているので、普段からストレスの無い環境を与えてあげるよう心がける必要があります。
改めて、うさぎの飼育や注意点について確認しておきましょう。
うさぎを飼育する上での基本的な注意点についてはうさぎの飼い方・飼育法|初心者が知っておくべきことより確認ができます。
皮膚炎の対処・治療法は?
皮膚炎になったらどうすればいいの?
遅くても1週間以内には動物病院に行くべきじゃ
どちらの皮膚炎の場合も対処は殆ど同じです。
放っておいても改善されることはあまりなく、皮膚の異常を見つけたらひどくならないうちに動物病院に行って治療してもらいましょう。
出来れば翌日、遅くても1週間以内には病院に行った方が良いですが、うさぎを診れる動物病院は少ないため、動物病院検索サイトで探して予約しておくのが良いでしょう。
湿性皮膚炎
湿性皮膚炎の場合、まず皮膚や毛がよだれや涙、下痢などで汚れていないか確認し、やさしく拭き取りましょう。
病院に行くまでいつも以上に湿気に気をつけ、湿度を40〜60%に保つように心がけます。
病院での治療
- 患部の洗浄
- 消毒
- 乾燥
- 抗生物質の投与
- 他の病気から発生した場合は原因の治療
治療に時間がかかるケースが多く、原因となった病気の治療も必要になるため、根気強く治療する必要があります。
早いタイミングで気付き、動物病院で治療を受けることが大切になります。
真菌性皮膚炎
真菌性皮膚炎の場合は、免疫力が落ちている原因ごとに対処しましょう。
病院に行くまでの間、出来るだけストレスを軽減してあげることが大切です。
病院での治療
- フケを検査し、菌の特定
- 抗真菌薬の投与
病院に行った後も、どうして免疫力が落ちているのか常に意識し、出来るだけストレスのない環境を作り出しましょう。
治療自体は時間がかかりますが、免疫力を高めることで回復を促すことができます。
まとめ
うさぎがはげる原因はいくつもありますが、特に皮膚炎には注意が必要です。
フケが出て背中や首に円形の脱毛がある、痒そうに毛をむしって皮膚が赤くなっている場合は、原因を軽減しながら1週間以内に病院へ行くようにしましょう。
早めに病院に行った方が治りは早く、うさぎの負担を軽くすることができます。
また、今回を機にうさぎの病院代が心配になった方、気になる方は、ペット保険についても検討しましょう。
うさぎのペット保険は数が少ないうえに、2~3歳までしか入れないことがほとんどです。
高齢になり病院のお世話になることが増えてから検討しても、入ることができません。
実際にペット保険に入っていなかったうさぎ店長の実体験記事も掲載しています。
気になる方はうさぎにペット保険は必要か?実体験から得たポイント3つもご覧ください。
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