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【くしゃみ|鼻水】うさぎのスナッフル|原因、対処、治療法など

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【くしゃみ|鼻水】うさぎのスナッフル|原因、対処、治療法など
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うさぎ

くしゅん!風邪かな、、、

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肺炎の可能性もあるぞい

 

うさぎがくしゃみをしたり、鼻水を出していると、風邪かな?と心配になる飼い主さんも多いのではないでしょうか。

しかし、うさぎのくしゃみや鼻水は肺炎に繋がる可能性もある危険なサインで、スナッフルとも呼ばれます。

今回はそんなスナッフルについて症状や原因、予防や治療法をまとめました。

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スナッフルとは?

スナッフルとはくしゃみと鼻水を主な症状とする、鼻炎から肺炎へと進行する伝染性の呼吸器疾患の総称であり、医学的な正式名称ではありません。

風邪かな?と軽く見ていると、進行して肺炎や斜頸、皮下膿瘍などを併発し命を落とすこともあるので非常に危険です。

もしもうさぎがくしゃみをしたり鼻水を流しているようであれば注意深く観察し、急いで病院に向かうようにしましょう。

うさぎのスナッフルの症状

スナッフルの症状やサインは?

では、スナッフルの症状にはどのようなものがあるのでしょうか。

主な症状を8つにまとめました。

  • くしゃみ
  • 鼻水
  • 鼻水で鼻の周囲や前足の内側の毛がごわつく
  • 呼吸音がおかしい
  • 鼻涙管が詰まって涙目になる
  • 目やに
  • 涙が白濁する


ご覧の通り、スナッフルの症状はいわゆる鼻風邪に近く、初めてうさぎを飼う場合には見逃しがちなので注意が必要でしょう。

病状が進行していくとだんだん粘り気のある濃い鼻水が出るようになり、グジュグジュと呼吸音がおかしいスナッフリング・ノイズが聞こえるようになります。

この場合肺炎になりかけているので、下記の主な肺炎の症状6つに注意しましょう。

肺炎の主な症状
  • 発熱
  • ねばついた鼻水などの症状
  • スナッフリング・ノイズ
  • 呼吸困難、苦しそう
  • 呼吸が早い
  • 食欲低下


このような肺炎の症状が出るまで進んでいると非常に危険で、治療も難しくなります。

鼻炎の症状がみられる時点で病院に連れて行くようにしましょう。

くしゃみ=病気ではない

気をつけなければならないのが、うさぎがくしゃみをしたら全て病気というわけではありません。牧草や水、ほこりが鼻に入ってしまった場合にも、くしゃみはします。

なので、1回〜数回くしゃみをした場合には、くしゃみだけなのか、他の症状も出ていないかを確認してください。他の症状も見られる場合にはスナッフルの可能性が高いです。

くしゃみはあるけど鼻水なし、という場合には頻度が重要になってきます。

 

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うさぎ

くしゃみの頻度はどれくらいから危険なの?

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かえる

数時間に何度もするようであればじゃな

 

人間も1〜2分であればくしゃみを連発することがあると思いますが、5分以上経ってからも起こるようであれば風邪を疑いますよね。

うさぎも同じ感覚で良いので、くしゃみだけの場合も、数時間は様子を見て繰り返していないかなどを確認してください。

日を跨いでのくしゃみが時々あるんだよね、たまにあるけど大丈夫かな?という方は、毎日続いているかどうかと、他の症状が併発していないか確認する必要があります。

また、鼻水に関しては、くしゃみがなくても何かしらの不調があるので病院に行きましょう。

スナッフルの原因は?

では、スナッフルの原因は何なのでしょう。

スナッフルは主に、下記の4つ病原菌に感染することで発病します。

  • パスツレラ菌
  • 気管支敗血症菌
  • 黄色ブドウ球菌
  • 緑膿菌


特に、パスツレラ菌は、内耳・中耳に感染して斜頸を引き起こす原因にもなることで有名ですが、感染したからといって必ずしも発症するとは限りません。

下記にまとめたような様々な原因が絡み合うことで発病することになります。

  • 温湿度の急激な変化などのストレス
  • 糞尿のアンモニアの刺激
  • 病気や高齢による体力や抵抗力の低下


つまり、菌の感染に対する予防も大切ですが、発症や再発を防ぐためにはうさぎに負担をかけないことも大切になってきます。

スナッフルの対策や予防法は?

では、どうやったらスナッフルを予防することができるのでしょうか。

主な予防法を5つにまとめました。

  • 症状のあるうさぎとの接触を避ける
  • 適切な温度、湿度を保つ
  • ケージやトイレを清潔な状態を保つ
  • 手足を伸ばしてくつろげる広さを用意する
  • 栄養バランスの良い食事に気をつける


スナッフルの原因となる病原菌は非常に感染力が強いので、しっかりと予防、発症の対策をしていくためにも、それぞれ詳しく見ていきましょう。

症状のあるうさぎとの接触を避ける

一匹だけ買っている場合、症状のあるうさぎと接触する可能性は低いかと思いますが、多頭飼いを行なっている場合には注意が必要です。

うさぎにストレスをかけないためにも、普段からケージは必ず分けるようにし、部屋んぽの時間や場所をずらすようにしましょう。

一匹だけ飼育する場合にも、うさんぽやうさぎ同士の集まりの際には気をつける必要があります。

適切な温度、湿度を保つ

うさぎの適温は16〜26度ですが、部屋の温湿度はちゃんと測っていますか?

また、忘れがちな湿度ですが、パスツレラ菌は湿度が高いと感染しやすく、うさぎが快適に過ごせる40〜60%に保つことも大切です。

部屋の温度は適温でも、うさぎのケージの温湿度は違う場合があるので、センサー部分が本体と独立しているうさぎ用の温湿度計を使うと良いでしょう。

ケージやトイレを清潔な状態を保つ

ケージ内を清潔に保つのは当たり前と思われがちですが、意外と時間がかかるため掃除が滞りがちではないでしょうか。

糞尿のアンモニアが刺激やストレスとなって発生する可能性もあるので、ケージやトイレは1週間に1回は洗うようにしましょう。

天日干しや熱湯消毒が有効ですが、毎週行うのも手間だと思いますので、うさぎ用の除菌スプレーを使うと便利です。

手足を伸ばしてくつろげる広さを用意する

うさぎのケージの適正なサイズはうさぎが手足を伸ばしてもぶつからない、立ち上がっても頭をぶつけないサイズです。

これよりも小さいとうさぎのストレスとなってしまいスナッフル以外にも悪影響でしょう。

仔うさぎ用のケージを知らずにずっと使っている場合もあるので、気になる程小さい、今のケージに不満がある方はうさぎのケージの選び方の記事を確認してみてください。

栄養バランスの良い食事に気をつける

うさぎの栄養バランスを気をつけることはとても大切ですが、意外と間違えた餌のあげ方をしている人がいます。

正しい与え方は牧草メインにペレットで補い、野菜や果物はおやつ程度です。

牧草選びやペレット選びも重要になってくるので、成分や種類なども良いものか【年齢別】うさぎのエサやり方法と適切な量で確認しましょう。

スナッフルの応急処置や対処法は?

もしスナッフルの症状が現れたらどう対処すれば良いのでしょう。

スナッフルは放置して肺炎になってしまうと重症化し治療も難しくなり死のリスクもあるので、早めに病院で診察を受けることが正しい対処法です。

 

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うさぎ

家庭で治すことはできないの?

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かえる

初期段階なら可能なこともあるがリスクも上がるじゃろう

 

スナッフルが初期段階の場合、原因や体力によっては自然治癒することもあります。

まず、ケージ内のものを全て掃除・消毒し、温湿度の管理を徹底するなど、うさぎのストレスとなるであろう原因を全て排除します。

その上で、うさぎにしっかりと餌を食べてもらい体力をつけてもらうことで自然に治るのを待つ方法です。

 

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うさぎ

スナッフルに効くサプリはないの?

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プロポリスには抗菌作用があると言われておる

 

餌だけで心配な場合はプロポリスというサプリメントを餌と一緒に与える手もあります。

プロポリスはミツバチの巣から採れる樹脂製の混合物で、天然の抗生物質とも言われています。

人間用のサプリはうさぎにとって猛毒なアルコールが使われている可能性もありますので、必ずペット用のものを使いましょう。

ただし、自然治癒はうさぎの体力を使うため悪化する危険性もありますし、呼吸困難の場合などは肺水腫や心臓病の可能性もあります。

サプリメントもあくまで補助剤であり、症状や処方された薬によっては併用できない場合があるので注意が必要です。

まずは病院を受診し、獣医師と相談しながら治療の補助として行うのが良いでしょう。

うさぎの呼吸が苦しそうな場合

病院に行った後も、すぐには抗生物質が効かないためしばらく辛そうにしている場合があります。

まずは部屋の湿度を確かめましょう。湿度を適正に保つことで鼻の通りが良くなります。

それでも苦しそうな場合は、病院に相談と確認を行なった上で酸素ボンベを使うという手もあります。

病院の治療では酸素室を使いますが、家庭で行う場合は携帯用の酸素ボンベが良いでしょう。

多頭飼育をしている場合

多頭飼育している場合にはスナッフルに感染したうさぎを隔離する必要があります。

病院に行っている間、もしくは帰ってきてキャリーに入れている間に、発病したうさぎが使っていたケージを空にして消毒しましょう。

ケージ内に入っていた全ての用具も同様です。

ただし、絶対にアルコール入りシートでは消毒せず、うさぎ用の消毒スプレーを使います。

スナッフルの治療法は?

スナッフルの治療法は基本的に原因となっている細菌を特定して、適した抗生物質を投与することになります。

ただし、呼吸困難などの症状が見られる場合は肺炎まで進行していたり、胸水症やガンの疑いがあるためレントゲン検査を行う場合もあります。

  • 症状の確認や身体検査
  • 菌の特定やレントゲンなどの検査
  • すいじゃうしているようであれば点滴
  • 感染した細菌を特定して適した抗生物質を投与


胸水症や肺炎、ガンの場合はレントゲンに白いモヤのようなものが写りますので、腫瘍の有無や位置、悪性か良性かを判断して手術を行うこともありえます。

 治療期間は?完治するの?

スナッフル自体は2週間程度で治ることが多いですが、細菌は一度感染してしまうと抗生物質を使っても治らない場合がほとんどです。

そのため、完治したように見えても実は菌を持っていて、薬を止めた瞬間や、体力や抵抗力が低下したときに再発することも多々あり、薬は余裕を持って1ヶ月分程度出ます。

 

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うさぎ

治るまで時間がかかるんだね

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勝手に薬をやめないことが大切じゃ

 

薬は症状に合わせて目薬や点鼻薬、抗生剤などが処方されますが、スナッフルが止まったからと勝手に辞めず、使い切るまであげ続けてください。

最後の3〜4日分残っている状態になったら一旦止めて、完治したか様子を見るという先生もいるようです。

受診している先生の指示に従い、あまりにも治療が長い、改善が見られないようであればセカンドオピニオンを使って相談するという手もあります。

スナッフルの治療費は?

スナッフルの治療費は症状が長引いた場合などによって何度も通院する可能性があることと、病院によって費用が変わってくることから病院代に幅があります。

大まかな治療費は以下の通りですが、あくまで参考にしていただければと思います。

  • 診察代:1,000〜2,000円前後
  • 糞便検査:1,000〜2,000円前後
  • レントゲン検査:4,000〜6,000前後
  • 薬代:1,000〜2,000前後


大体3,000〜12,000円程度になってきますので、悪化した時のリスクを考えると様子を見ずにすぐ病院に行くことをお勧めします。

まとめ

くしゃみや鼻水などのスナッフルは、ただの鼻風邪だと思わず肺炎に繋がる危険な状態だと認識しましょう。

常に清潔な飼育環境と温湿度の変化に気を使い、栄養バランスの良い食事を心がける必要があります。

もしも症状を確認したら、できるだけ早く病院に行く必要があり、夜間や祝祭日でもやっている病院を探し出しましょう。

うさぎを診れる動物病院は少ない為、動物病院の検索・予約サイト【EPARKペットライフ】を使うと便利です。

治療費が気になる場合にはペット保険一括資料請求を行い、事前に必要かどうか、どれが自分に合っているかを検討しておきましょう。

また、今回を機にうさぎの病院代が心配になった方、気になる方は、ペット保険についても検討しましょう。

うさぎのペット保険は数が少ないうえに、2~3歳までしか入れないことがほとんどです。

高齢になり病院のお世話になることが増えてから検討しても、入ることができません。

実際にペット保険に入っていなかったうさぎ店長の実体験記事も掲載しています。

気になる方はうさぎにペット保険は必要か?実体験から得たポイント3つもご覧ください。