うさぎの足裏が赤い!ハゲた!かさぶた?となると心配ですよね。
ソアホックと呼ばれるうさぎの足裏の病気で、放っておくと膿が溜まったり、骨までえぐれる骨髄炎や滑膜炎になることもありますが、ちゃんと対応すれば大丈夫です。
ソアホックの初期症状から重症化するまでの流れや、それぞれに対する対策や対処、治療の方法をまとめました。
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うさぎのソアホックとは
ソアホックとはうさぎの足裏に炎症が起きてしまう病気で、足底皮膚炎、足底潰瘍、糜爛(びらん)とも呼ばれます。
うさぎがよくなる病気の一つで、うさぎの足裏には肉球がなく、少し硬い毛が密生しているだけなので、床から衝撃をもろに受けてしまうことが原因です。
足裏の同じ箇所が連続して圧迫されることで、皮膚の血流が悪くなって赤く腫れたり、足裏の毛が薄くなってハゲてしまう事で小さな傷ができ発症します。
進行すると床ずれのように炎症を起こしたり、ただれて見るからに痛そうですが、ただの傷だろうと放っておくと、どんどん悪化してしまいます。
軽度であれば自分で治療することもできますが、重度になると自分で治すのが難しくなる為、出来るだけ早く病院に行き治療を受けた方が良いでしょう。
ソアホックの症状やサインは?
うさぎは後ろ足に体重がかかることが多い為、ソアホックになりやすいのは後ろ足です。
ただし、段差の上り下りなどで前足に体重がかかり皮膚が擦れると前足もソアホックになる可能性があります。日々の健康チェックでは全ての足を見る様にしましょう。
ソアホックの症状を初期症状から重症化するまでをまとめたので、怪しいと思ったらどの段階なのかチェックし、それぞれの症状にあった対応を取れるよう活用下さい。
- 皮膚の血流が悪くなり地肌が赤い
- 小さい脱毛が起きる
- 皮膚に小さい吹き出物ができる発疹
- 皮膚炎を起こし、皮膚がただれて崩れ落ちる
※軽度をびらん、重度を潰瘍と言う - 傷口がえぐれて出血を怪我のようになる
- 足裏の皮膚が壊死する
- 膿が溜まり白いかさぶたやタコのような膿瘍ができる
- 骨髄炎や滑膜炎など傷口が骨にまで達する
- 落ち着かなくなる
- かかとを床につけられない
- 歩き方がぎこちなくなる
傷ついた足を庇って他の足に負担がかかり、全ての足が傷ついてしまうこともあります。
初期症状の状態であれば家庭での治療も可能ですが、細菌が感染すると家庭での治療も難しくなってくるので病院に行く方が良いでしょう。
近くの病院や、土日・祝祭日も営業している病院は動物病院の検索・予約サイト【EPARKペットライフ】を使えば簡単に予約と検索をすることが出来ます。
ソアホックの原因は?
ソアホックの主な原因は大きく分けて、床材の種類が適切では無い場合、体調管理が出来ていない場合、うさぎ固有の原因に分けることが出来ます。
それぞれの原因に合わせた対策や治療が必要となってきます。
- 滑る
- 真っ平らで凹凸が無い
- 硬い
- 不衛生
「滑る」、「真っ平らで凹凸が無い」に関しては放し飼いにしていたり、ケージに床材を用意していない場合に起こるので、穴の空いている床材を使っていれば大丈夫です。
「硬い」「不衛生」については木のすのこを使っている場合に起こりやすく、金網タイプでも網目が大きく硬い場合には起こり得ます。
- 肥満により足に負担がかかる
- 爪の伸びすぎでかかとに負担がかかる
- トイレの底が浅く足裏が汚れて(濡れて)いる
意外と多いのが足裏が汚れたり、濡れている場合です。
トイレの底が浅くおしっこが跳ね返っていたり、水を床に置くタイプのお皿を使っていることで毛が濡れてまとまり、地肌が露出することで足裏に直接体重がかかってしまいます。
- 足裏の毛が薄いうさぎ
- 老齢により同じ姿勢で足裏をついている
- 足ダン(スタンピング)行動が多い
遺伝的に足裏の毛が薄いうさぎや、品種的にはミニレッキスなどがソアホックにかかりやすいと言われています。
ソアホックの対策や予防法は?
ソアホックはしっかりと対策・予防することで防ぐ、もしくは初期段階で見つけることが出来る病気です。
今の飼育環境で当てはまっている原因は無いか確認し、事前に手を打つ様にしましょう。
- こまめに清掃
- こまめに交換
床材は清潔な乾いた状態を保つようにしましょう。
足裏を均等に使うためには穴の目の細かい金網やプラスチックの床材を使うと良く、掃除が楽で劣化の少ない、交換不要のプラスチックがおすすめです。
ケージに合った床材を選ぶ必要があるので、同メーカー・同サイズの床材を選びましょう。
- 牧草を中心としたバランスの良い食事
- 適度な運動
- 爪の定期的なカット
- トイレやトイレシート、トイレ砂を変える
太り過ぎが原因ならダイエットが必要で牧草中心の食事と適度な運動が必要になります。
おしっこなどが足裏につく場合、底の深いトイレに変えたり、吸収力の高いトイレシート・トイレ砂に変えると良いでしょう。
トイレのしつけが完璧では無い場合は、床材の下にもトイレシートを置くと改善されます。
- 木のすのこは避ける
- 定期的な健康チェック
- 足ダン(スタンピング)に対するしつけ
足裏の毛が薄い場合は硬い木製のすのこを避けるべきです。
うさぎ固有の問題については予防も難しいので、早めに気付けるよう足裏のチェックをこまめに行い、簡単に出来るよう抱っこに慣れさせておく必要があります。
部屋んぽはフローリングなどで足に負担がかかりやすいので、マットを引いたり、下に布のついたサークルをカーペットの上などに置き、範囲を指定することで防止しましょう。
ソアホックの応急処置や対処法は?
ソアホックを発見したら早めに動物病院に行って治療受けさせる必要があります。
特に細菌に感染している場合には自宅での治療が困難なので病院に連れて行くようにして下さい。
ここでは初期症状と見られる、もしくはその可能性がある場合の治し方を記載しており、病院での治療については次の項を読んでいただければと思います。
- 洗浄・消毒
- 塗り薬を患部に塗る
- 原因の改善と足裏へのフォロー
- 治らない場合は病院へ
ソアホックうさぎのお風呂
足裏が汚い状態だと毛が固まってしまうこともあり治療に悪影響です。
まずは足裏の洗浄と消毒を行う為、うさぎをお風呂にいれましょう。と言っても人間のお風呂では無く、うさぎ用に作った足湯になります。
- うさぎが入るくらいのプラスチックケースを用意
- 熱湯消毒したタオルを敷き詰める
- うさぎの体温と同じ38〜40度程度のぬるま湯をタオルがヒタヒタになるまで注ぐ
- うさぎを20分程度座らせておく
プラスチックケースはケージに入る出来るだけ大きなものを用意し、タオルはうさぎが乗っても床に達しない厚さのものを使うとよいです。
洗浄と消毒が出来、血行の促進や保湿にも繋がりますので、ソアホックが治るまで毎日続けると良いでしょう。
終わったら床材を清潔にしたケージにうさぎを戻しておけば足裏もすぐに乾きます。
うさぎの塗り薬
うさぎの足が乾いたら塗り薬を塗ってケアします。
うさぎが舐めても大丈夫な原料で作られているプロポリス軟膏を使うようにしましょう。
抗菌、殺菌作用に優れ、切り傷や擦り傷、皮膚病の治療に効果があります。
できるだけ足に負担をかけない
特に症状が重いうさぎでは改善されるまでの間柔らかい吸湿性の良い床材を厚めに引くと良いと言われています。うさぎの座布団を使うと良いでしょう。
子供の遊び場に使われるジョイントカーペットや噛みグセが無いのであればお風呂マットによく使われるマイクロファイバーモールもおすすめです。
ただし、穴がないので糞やおしっこをした場合には掃除してよく乾かす必要があります。
糞やおしっこをしていなくても週に1回は最低でもよく洗う様にして清潔に保ちましょう。
それでも治らない場合は病院へ
うさぎのソアホックはすぐに治るものでは無く1ヶ月以上の時間を必要とします。
しかし、自宅で治療していても改善が見られない、悪化して行く様であれば初期症状でも病院に行く方が良いでしょう。
家庭治療ではうまく巻けなかったり、噛んでしまう恐れがある為、プロボリス軟膏を塗った後の包帯を省いていますが、病院では綺麗に行ってもらえます。
靴下を履かせる方法もありますが、不衛生で誤飲の恐れもあるので止めましょう。
ソアホックの病院での治療法は?
病院での治療はうさぎの症状やソアホックの段階に合わせて治療してくれる為、記載している通りの治療法とは限りませんが、家庭療法より効果が高いのは間違いありません。
洗浄や消毒を綺麗に行ってもらえることや、膿があれば取り除いてもらえること、抗生物質の処方を受けられる点、傷口の保護をしてもらえる点など、病院で治療を受けた方が良い理由は多々あります。
- 患部を洗浄消毒
- よく乾燥させる
- 膿があれば取り除く
- 傷口が細菌感染している場合は抗生剤などを投与
- もしくは外用薬を塗るなど
- 包帯などで傷口の保護
- 原因の割り出しと解決に向けてのアドバイス
飼い主さんが見つけられなかったソアホックの原因やアドバイスを受けることも出来ますので、なるべく病院で治療を受ける様にしましょう。
ソアホックは完治までに1ヶ月以上の期間を必要とし、治るまで病院に通うことになりますが、自宅で治療を行うよりも格段に治りが早くなります。
うさぎを見ることが出来る病院は限られていますが、動物病院・トリミングサロンの検索・予約サイト【EPARKペットライフ】から検索していただけるとWebからの予約も簡単です。
ソアホックの治療費は?
ソアホックの治療費については診察料の1,000〜2,000円程度と抗生剤などで2,000〜3,000円程度かかるので5,000円行かないぐらいだと思っていただければと思います。
膿があると取り除かないといけないので手術が必要になりますが、内容によって値段が変わってくるかと思います。
またレーザー治療で痛みを和らげてくれることもある様ですが、値段は5,000円行かないことが多い様です。
他の病気と比べ一回の治療はそれほど高額ではありませんが、ソアホックの治療は1ヶ月以上、長いと数ヶ月かかる場合もあるので心配であればペット保険に入っておくと安心です。
うさぎのペット保険は数が少ないうえに、2~3歳までしか入れないことがほとんどです。
高齢になり病院のお世話になることが増えてから検討しても、入ることができません。
実際にペット保険に入っていなかったうさぎ店長の実体験記事も掲載しています。
気になる方はうさぎにペット保険は必要か?実体験から得たポイント3つもご覧ください。
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