初めてうさぎの飼育をする場合、どんなエサをどのくらいの頻度でどれくらい与えれば良いのか分からないですよね。
売られてるエサの種類も豊富でどれを飼えばいいのか分かりづらい。
ペットショップに聞くと牧草とペレットをメインで与えると良いと聞きますが、人参のイメージもありますよね。野菜とかもあげて良いのか、与えてはいけないものは何なのか。
ペレットや牧草の選び方、与えても良い野菜や野草、果物をまとめました。
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どんなエサをどれくらいあげれば良いの?
うさぎは完全な草食動物です。基本的にはペレットと牧草がメインで与えていれば、うさぎに必要な栄養は確保することが出来ます。
色々なエサを与えるよりも、適切な量をうさぎの野生環境に近い状態で適切に与えてあげることが重要です。
年齢によっても与えたほうが良いエサ、量は変わってきますので正しく把握しましょう。
あげる時間と方法は?
時間と回数は決まった時間に規則正しく与えることが大切です。
うさぎは自然環境下で天敵の少ない朝と夕方に食事を行ないますので、それに合わせて朝と夕方~夜の1日2回与えるのが良いでしょう。一日2回にエサを与えることになりますので、一日に必要なペレットの量は2回に分けることになります。夜行性の為、夕方の量を気持ち多めにするとより自然環境に近づきます。
夕方はまだ仕事をしているので難しいという飼い主さんも安心してください。夕方が理想的ではありますが、うさぎは環境に適応できるペットです。飼い主がそばにいることで安心し、食べているペースや量も把握しやすい為、飼い主の負担にならず、規則正しく与えられるのであれば夜でも構いません。
おなかがすいたときにエサが無い状態を避ける為、牧草と水は常に食べられる・飲める状態にしておくと安心です。
年齢によって与えるエサの量と内容は変えるべき?
うさぎも人間と同じように年齢や状態に合わせてエサを与える必要があります。必要な栄養や不足しがちな栄養が変わって来るからです。
年齢に合わせて与えるペレットや牧草を変得ていく必要がありますが、変える際に食べなくなってしまうこともあります。エサを切り替える際には、以前に食べさせていたペレットや牧草を混ぜながら与えていきましょう。
普段からどのペレット、牧草を食べるのか把握しておくと、震災や製造中止など、急遽いつものエサが手に入らなくなっても焦らずに済みます。
生後半年
成長期の為、食べるだけ与えても良い時期であり、大人のうさぎの倍近くエネルギーが必要になって来ます。
高たんぱく、カルシウムの多く含まれるアルファルファが主原料のペレット、牧草を与えると良いです。
あまり噛む力も強くないので、牧草はほぐして柔らかくしたり、ペレットを小さく砕いてあげると食べやすくなります。
半年から一年
人間でいうと中学生から成人ぐらいの年齢になり、十分な栄養が必要にではありますが、成長に合わせて切り替えていく必要ある時期です。
切り替えるタイミングとしては6~8ヶ月くらいで成長が止まり大人のうさぎとなる為、この時期に徐々にアルファルファメインからチモシーメインに切り替えていくと良いでしょう。ネザーランドドワーフ等の小型のうさぎは成長が早いため、動物病院やペットショップに相談しながら、少し早めに切り替える必要も出てきます。
食べ放題の仔うさぎの時とは切り替え、ペレットの与える量を体重の3~5%程度に抑えると肥満を防ぐことが出来ます。
この時期に野菜やおやつにも慣れさせていくと今後楽になるためおすすめです。野菜を与える場合はビタミンの多い野菜が良いでしょう。
一歳から5歳
身体的にも精神的にも大人のうさぎになる為、低カロリーで繊維質のチモシーメインの完全に切り替えると良いです。
ペレットの量も体重の1.5~3%程度に抑えていくと良いですが、まだまだ活発的に動く時期でもあるため、やせ気味、適正体重のうさぎであれば、アルファルファ主原料のペレットでも問題はありません。
うさぎの状態に合わせて切り替えていくようにしましょう。
5歳以上
老年期のうさぎになり、活動量は落ちてきます。人間でいうと40歳以降になって来るため、身体の不調も出てくる年齢です。
エサの量は体重の1.5%程度に抑え、与えるエサは低たんぱくであるチモシー主原料のシニア用ペレットに切り替えていきましょう。シニア用のペレットであれば、カルシウムの摂取量も抑えられます。
噛む力も弱くなり、タンパク質を必要としない為、牧草をチモシーの2番刈り、3番刈りに切り替えてもよいです。
食欲が落ちている場合は、おやつとして嗜好性の高いアルファルファを主原料とした牧草やペレットを与える場合もあります。
状況に合わせて、免疫力を強化するためにコエンザイムQ10やラビットプロポリスなどを与えたり、関節に良いコラーゲン、グルコサミンなどのサプリメントもおすすめです。
身体の不調や不足している栄養も個体それぞれです。動物病院で相談しながら与えていくようにしましょう。
ペレットや牧草の種類の違いは何?
ペレットや牧草はいろんな種類があり、どれを選べばよいかわかりづらいですよね。
ペレットであれば原材料や成分のほかに、粒の大きさや硬さ、臭いを抑えたり、品種に合わせたものなど様々なものがあります。
牧草であれば原材料の他にも一番刈り、2番刈りなどの収穫方法の違いもあり、余計ややこしいです。
先ほどの年齢別の餌の与え方を参考しながら、うさぎの状態にあった餌選びが出来るよう違いを把握しておきましょう。
良いペレットの見分け方は?
毎日与えるペレットだからこそ良いものを与えてあげたいですよね。
良いペレットを見分けるための基本的なチェックポイント、主原料の違い、成分の違いをまとめました。
どんなことをチェックすればよいのか知って、そのうさぎに合ったものを与えるようにしましょう。
基本的なチェックポイント
原材料や成分、賞味期限は最低限記載されていないと駄目です。中々ないと思いますが、安すぎるペレットには注意しましょう。
賞味期限については1~2年のものが殆どですが、期限が迫っていないかどうかもチェックするポイントです。店頭での保存方法によっても変わってきますので、直接日が当たる場所に無いか、じめじめしたところに置かれていないかもポイントになります。
原料や成分は年齢や状態にあったものを選ぶ必要があり、プラスアルファの効果や、どのようなうさぎに適しているかもチェックする必要があります。
注意点として、記載されている与え方はペレットメインで与える場合の記載が多いことです。牧草メインで与えることが多いと思いますので、記載通りに与えて肥満にならないよう気を付けましょう。
主原料の違いを把握する
年齢に合わせたペレット選びが大切な為、主原料の違いは把握しておく必要があります。
代表的なものとしてはアルファルファとチモシーの2つ。
アルファルファはマメ科の多年草で、タンパク質やカルシウムの含有量が高い牧草です。嗜好性が高く、栄養価が高いため1歳までのうさぎにおすすめですが、カルシウム分が多いため肥満や結石などの原因にもなりやすく、1歳以降のうさぎにはおやつなどポイントで与えることが多いです。
チモシーはイネ科の多年草で、高繊維で低たんぱく、カルシウム分も少ないため、カロリー消費の多い1歳以下のうさぎには適さないが、1歳以降のうさぎにメインで与えることが多いです。
成分の違いを理解する
牧草の主な成分はたんぱく質とカルシウムと粗繊維となります。
タンパク質は13〜15%前後のものが良く、カロリー消費の多い子うさぎであれば数値が高めのもの、肥満に注意する必要がある大人のうさぎや老齢のうさぎには低めのものが良いでしょう。
カルシウムは0.6%前後のものが良く、身体を大きくしていく必要がある仔うさぎは数値の高いもの、結石などの注意が必要な老齢のうさぎには数値が低めのものを選ぶと良い課と思います。
粗繊維は18%〜20%前後のものが良く、歯の弱い仔うさぎは数値が高いと食べづらいかもしれません。おなかの中で毛を絡めて排出するために必要で毛球症の予防にもなり、歯を研磨する効果もあるため、大人のうさぎには重要な成分です。
成分は多ければ多いほど良い、少なければ少ないほど良いというものではありません。あくまでどういった効果があるのか把握し、店頭や動物病院で相談しながら決めると良いでしょう。
うさぎに食べてもらえるかが大切
主原料や成分のほかに、糞や尿の匂いを抑えるもの、長毛種用のもの、ダイエット用、年齢ごとに分けられているペレットもあります。
どうしても糞や尿の匂いが気になる方にはお勧めですし、長毛種は毛が腸に絡まりやすいためすすんで選ぶと良いかと思います。
成分をチェックしながらうさぎに合ったものを選ぶとよいですが、結局はうさぎが食べてくれないと意味は無いため、食べるペースや量を注意して観察しながら与えていく必要があります。
牧草の種類と得られる効果の違いは?
原材料によって主成分が変わってきます。一番刈り、二番刈りなど、収穫時期によっても違いが出てくるので余計ややこしい所です。
牧草を食べる目的は栄養摂取の為だけではなく、歯が伸びすぎるのを防ぐ、腸内で毛を絡めとり排出を促す効果もあります。
違いを把握して年齢や状態に合わせた牧草選びをしていきましょう。
原材料の違いを把握する
ペレット同様、チモシーとアルファルファの牧草がメインとなってきます。
得られる成分や効果はペレットに記載した内容と同じため、仔うさぎには高たんぱく・高カルシウムのアルファルファ、大人や老齢のうさぎには低たんぱく・低カルシウムで粗繊維の多いチモシーを与えるのが良いです。
オーツヘイとオーチャードグラスという牧草もあり、上記二つがうさぎに合わない場合は試してみると良いでしょう。
オーツヘイはイネ科の一年草で、成熟する前に刈られる若刈りの牧草として有名です。チモシーと同じくイネ科のため粗繊維が多く含まれており、低たんぱくの為、日常的に与えても問題ない牧草となります。糖分が高いことで嗜好性が高く、与え始めはバクバク食べていたのにすぐに飽きてしまったという場合もあります。大人のうさぎや老齢のうさぎがチモシーに飽きた、食欲が落ちている際に与えてみるのも良いかもしれません。実の部分は取り除いて与えないとおなかにガスが溜まりやすいという注意点があります。
オーチャードグラスはイネ科の多年草であり、非常に柔らかい牧草として知られています。柔らかくても粗繊維の含有量はチモシーと変わらない上、うさぎにとって甘い香りがするらしく、非常に嗜好性が高いです。好き嫌いが分かれるようですが、チモシーの二番刈りに飽きた子などに良いのではないでしょうか。
一番刈り、二番刈りとは
先ほどから時々出てくる一番刈り、二番刈りとは牧草の収穫時期の違いを表しています。
数字が小さいほど収穫時期が早く、収穫時期が早いほど粗繊維は多く、タンパク質やカルシウムなどの栄養は少なくなってきます。逆に二番刈り、三番刈りと収穫時期が遅くなるほど柔らかく、栄養も豊富になります。
一番刈りの方が、粗繊維が多く、低たんぱく、低カルシウムのため、普段与え続けるエサとしては向いています。
二番刈りは、仔うさぎに与えていたアルファルファから、大人のうさぎのチモシーに切り替える際、チモシーの2番刈り→1番刈りと切り替えていく時や、一番刈りに飽きて食いつきが悪くなってきた際に試してみるのが良いでしょう。
二番刈り、三番刈りの方が柔らかく、チモシーの場合粗繊維が豊富な為、噛む力が弱くなった老うさぎに与えるのも良いです。
牧草を与える際の注意点
牧草を与えていると、ケージの外や下に落ちて無駄になっている牧草を見ると悲しくなります。
少しであればうまく食べれなかった可能性もありますが、あまりにも多いようであれば要注意。よく観察するとわざと牧草を散らかしていたり、特定の部位だけ残していたりすることがあります。
わざと散らかしているようであれば与えている牧草が嫌いな可能性が高いため、他の牧草を試してみるのも手です。
特定の部位だけ残している場合は、硬い茎が嫌いな可能性などもあるため、2番刈りや3番刈りに変えてみるのも良いかもしれません。
単純に食べづらそうにしているのであれば、床に直置きしたり、牧草を折り曲げて入れる、茎側が飛び出るように出すなど、与え方を変える方法もあります。
牧草の食いつき加減はどうかなど、定期的にチェックするのが良いでしょう。
同じエサばかりで飽きない?
基本的には牧草とペレットで問題ありません。
飽きる場合もあり、その場合は上記記載の内容を参考に牧草や2番刈り等に変えてみる必要があります。
コミュニケーションをとったり、不足分を補うため、たまに副食として与える分にはおやつや野菜や野草、果物、サプリメントなどもおすすめです。
しつけにも使えるおやつの上手な使い方
家に来たばかりで慣れていないうさぎや、触られ慣れていない、抱っこを嫌がるウサギなどとのコミュニケーションとして使うと良いです。
ブラッシングや爪切りなど、うさぎが嫌がることの後に与えるのも、慣れさせる上で効果的になってきます。
嬉しがってくれるからと与えすぎると、栄養価が高く肥満の原因にもなるため十分な注意が必要です。
与えて良い野菜や野草、果物、サプリ
おやつと同じくコミュニケーションを取るためや、エサを食べる量が減った際に飽きているだけなのか、食欲が無いから食べないのかを見極めたりするために効果的です。
野菜にはビタミンが多く含まれていることもあり、サプリメント的な使い方もできますが、中毒性の高いものや害になるものもあるため、与えるものは十分に注意する必要があります。
野菜であれば人参やブロッコリー、大根の葉、サラダ菜などが与えてよいものですが、十分に水気を切った新鮮なものを与えるようにしましょう。キャベツやレタス、白菜などの水分の多い野菜は下痢の原因にもなるので注意が必要です。
小松菜、パセリ、チンゲンサイなどカルシウムが多い野菜は結石の原因にもなるので与え過ぎない方が良いです。
野草であればタンポポやクローバー、ナズナ、ハコベ、ノコギリソウは食べても良い野草ですが、うさんぽなどでは勝手に色々食べてしまうので、食べ過ぎない様に注意してみてあげてください。
果物もイチゴやリンゴ、バナナ、パパイヤ、ドライフルーツ等は与えてよい者ですが、人間でいうケーキのようなもので栄養過多になってしまうためこちらも与えすぎには注意が必要です。
サプリメントに関しても基本的には必要ないですが、状況に合わせて動物病院に相談しながら与える分には問題ありません。
もし間違えて誤飲してしまったら?
すぐに病院に行く必要がありますが、食べてはいけないものを把握しておかないと気付いてあげることが出来ません。
適切な処置をすぐに受けるためにも、飼い主であるあなたが食べてはいけないものをちゃんと把握しておくようにしましょう。
与えてはダメな食べ物
与えてはいけない代表的なものとして、チョコレートなどのお菓子があります。特にチョコレートは中毒性が非常に高く、少しでも死に至る可能性があるので注意しましょう。
野菜であれば、ジャガイモの芽と皮、ネギ、たまねぎ、生の豆、ニラ、ニンニクが与えてはいけないものです。
野草の場合、水仙やすずらん、彼岸花、タケニグサ、イチイ、わらび、パンジー、アサガオ、ニチニチソウ、エニシダ、イヌホオズキ、クサノオ、キョウチクトウなどになりますが、よくわからない場合はうさんぽで勝手に食べてしまわない様に注意深く観察してください。
小麦粉が多く含まれているものはカロリーが高いため、肥満の元です上げすぎには注意してください。
おやつについては、人工的に味やにおいをつけているものはあまり体には良くありません。自然の野菜や果物を乾燥させたものを与えるようにしましょう。
他に誤飲するものとして、たばこや一部の観葉植物、殺虫剤、殺鼠剤、鉛などがあり、特に絨毯やタオル、ビニールテープなどの紐状のものは腸に絡まりやすく危険です。
食べてしまった場合の対処法は?
応急処置としては水や牧草をたくさん与える方法もありますが、水を与えてはいけない場合もあります。何をどれだけ食べたのかを正確に把握し、すぐに病院に行くのが良いです。
飲み込んだものと同じもの、もしくは成分表の書かれたものがあると、病院でより適切な処置を受けることが出来ますので一緒に持っていくと良いでしょう。
普段から口にしてはいけないものを行動範囲に置かないようにし、難しい場合は柵などでケージ外に出した時も行動範囲を制限するようにしてください。