ペット大学|犬猫うさぎの飼い方や病気

うさぎがなりやすい病気のサインを見逃すな|13の症状と対処法

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うさぎがなりやすい病気のサインを見逃すな|13の症状と対処法

うさぎは被捕食者動物であり、自分が弱っていることをなるべく悟られない様に生活しています。それでも飼い主であるあなたが注意深く観察し、気になったことがあればすぐに病院に連れていくことで、出来るだけリスクを抑えることが出来ます。
今回、うさぎが良くかかる病気の症状を記載しましたので、参考にしていただければと思います。
ただ、この記事を見て判断はせず、「こんな病気の可能性もあるから病院に行こう」という活用の仕方をしていただけると幸いです。

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食欲不振(餌を食べない)

この症状を確認したら速やかに動物病院に行くことをお勧めします。
まず知っておかないといけないこととして、うさぎは24時間以上なにも食べないということが出来ないペットであるということです。犬や猫、人間などの肉食・雑食の動物はある程度の期間食べなくても問題なかったりします。しかし草食動物であるうさぎはその感覚が非常に短いため、人間である自分と同じ感覚で見ていると非常に危険です。
原因としては非常に多くのものが考えられますが、多少体調が悪くても餌を食べようとするのがうさぎの習性です。そのうさぎが餌を食べない、中々手を付けないということは非常に危険な状況かと考えられますので、原因を考えるよりも先に、速やかに病院に行くことをお勧めします。
また、上記の状態はすでに非常に危険な状態です。餌を入れ忘れて24時間以上何も食べさせられなかった、いつもより食べる量が少ないなどが見られた場合もすぐに動物病院に連れて行った方が良いでしょう。
理由としてうさぎが24時間以上餌を食べられなかった場合、消化器系の運動が鈍る、脂肪肝という肝臓の病気にかかりやすくなる、腸内細菌のバランスが崩れてしまうなど、その場では問題ないように見えても、後々まで影響が出てくる可能性もあるからです。

うさぎが首をずっと傾けている(斜頚)

こちらもすぐさま病院に行ったほうが良い症状です。というのも神経系に異常が出てしまっている場合があるからです。
同じように神経症状が疑われるサインとして、ゴロゴロと転がり続けるローリングと言われる行動や、眼球が左右に動き続けていたり、痙攣などで歩行が困難な状態などがあります。
原因としては、パスツレラ感染による中耳・内耳炎や、エンセファリトゾーンと呼ばれる寄生虫に感染することで発生する脳炎が考えられます。
パスツレラ感染によって中耳や内耳に炎症が起こると斜頸することがあるのですが、この場合は、スナッフルと呼ばれるくしゃみも同時に症状としてあらわれることが多いです。
また、エンセファリトゾーン病の場合は痙攣や麻痺など、あらゆる症状が同時に起こってくることが多いです。
神経系を傷つけてしまうと、回復には非常に時間が掛かり、治らないことも多いです。また、パスツレラ感染の場合は菌が全身に広がると肺炎や腹膜炎等を発症したり、エンセファリトゾーン病の場合は腎不全も発症することも多く、発見が遅れることでより重度の病気にかかりやすくなってしまいます。その為、回復しやすいかどうかは早期に治療を受けられたかどうかが重要になってきます。
斜頸の症状を確認したら速やかに病院に連れていきましょう。

耳が赤い、痙攣、ぐったりしていて動かない

この場合、熱中症の可能性が考えられます。うさぎは暑さに弱いペットです。そのため、部屋の気温が25度以上になって来ると熱中症になりやすくなってきます。
上記の症状が見られた場合、注意点として急激に冷やさないように注意してください。氷水を与えたり、シャワーを浴びせたりしてはいけません。飲み水を補充し、水道水で濡らしたタオルで耳や顎などの血管が集まっている部分を冷やして病院に連れていきましょう。
熱中症だと侮ってはいけません。毎年人間でさえ熱中症で何人もの方が亡くなっています。人間より体の小さいうさぎにとっては死活問題です。下痢やくしゃみ、鼻水など症状が出ている場合は特に危険です。
病院に連れていけば、状況に合わせて点滴を打ってくれたり等の適切な処置をしてもらえます。

血が出ていたり、歩行に異常がある

血が出ている場合は分かりやすく外傷があると思いますので、原因は分かりやすいかと思いますが、特に外から見て分からないけど歩きづらそうなどのサインが出ている場合には注意が必要です。骨折や脱臼している可能性があるからです。
外傷がある場合も侮ってはいけません。原因にもよりますが、他のうさぎに噛まれたり、自分で舐めて雑菌だらけの場合、化膿して治療に時間が掛かる場合もあります。
また、爪が折れて血が出ているだけでも化膿の可能性や、指が折れている可能性がありますので病院に連れていくのが良いかと思います。
大事なこととして、同じことを繰り返さないため、原因を明確にすることも重要です。床材に足を挟んだのではないか、外に出している時にタオルやカーペットに足を引っかけたのではないか、鋭利なものが手の届く範囲にないか、必ず確認しましょう。

膿が溜まっている(腫瘍)、しこりがある、脱毛

皮膚病である場合と、腫瘍である場合が考えられます。どちらの場合でも、早急に病院に行く必要はありませんが、出来るだけ早めに動物病院に行く方が無難でしょう。
というのも、うさぎの場合、自然に膿が無くなることは無いからです。犬や猫の場合には膿が液状の為、開いて膿を取り出し、洗浄することで直っていきますが、うさぎの場合はチーズのような固形の膿となります。しかも皮膚の下にある場合には、中々薬が届きません。そのため、膿を覆っている膜ごと摘出する必要があり、病院に行かないといけないのです。
皮膚病の場合、細菌や寄生虫の他にも栄養バランスの崩れなど、様々な原因があります。かゆみを伴う場合には自分で掻くことで症状を悪化させる場合もありますので、早めに病院に連れていき適切な処置を受ける方が良いでしょう。
また、腫瘍の場合、良性のものと、悪性(癌)の場合があります。この場合、表面的には脱毛が起きたり、触ってみるとしこりのようなものが出来ていたりします。一目見たり、触ってみるだけでは良性なのか悪性なのか分からず、手術で全摘出して、これを術後に病理検査に回すという場合がほとんどですので、素人目で判断できることはありません。
こちらも早めに発見できれば悪化を防ぐことが出来ますので、気になるようであれば早めに病院に連れていくことをお勧めします。

目ヤニが多い、目が充血している、歯ぎしり

目に関する症状・サインのほとんどの原因が不正咬合によるものです。もっとわかりやすく言うと、歯が伸びすぎていたり、歯が折れていたりなどのかみ合わせの問題となってきます。
それに伴って結膜炎や緑内障などの病気が出て生きている場合がほとんどです。
切歯(前の歯)が伸び続けてしまった場合は、上の歯が内側に丸まってしまい、下の歯が前に飛び出てしまいます。また、臼歯(奥の歯)に問題がある場合は、上の歯が頬に向かって伸びてしまい、下の歯が下に向かって伸びることで奥歯で食べ物をすりつぶしにくくなってしまいます。原因としては牧草が足りていなかったり、カルシウムの代謝が上手く出来ていないなどがあり、かじり木の設置が必要であったり、牧草を固めのものにする、シニア用のフードに切り替えるなどがあります。
動物病院に行けば、歯の研磨や抗生物質の処方が受けられますし、それによって発生している結膜炎などの症状にも治療が可能ですので、病院に行ったほうが良いでしょう。

歯肉が赤い、歯肉から血が出ている

歯肉炎の可能性が高いです。歯が伸びすぎると、上記の症状を併発する可能性がありますので、上記同様に、硬めの牧草を多めにあげて下さい。また、牧草もしっかり上げているけれども、中々牧草を食べない場合もあるようです。その場合は、ぺれっとやおやつでおなかが一杯になっている、もしくは運動不足になっている可能性もあります。
与える量を調節してみたり、かじり木の設置など工夫してみましょう。また、病院に行くことで適切な治療と、与えている餌が適切かどうかの相談も可能です。

便秘、便が少ない、動かなくなる

毛球症の疑いがあります。老齢のうさぎがなりやすい病気であり、5歳以上のうさぎには注意が必要な病気です。
うさぎが毛繕いをした場合、毛を飲み込んでしまっても通常は糞として大概に排出されます。しかし、歳を取り、胃腸の働きが弱くなってくると排出されなかった毛が胃腸にたまっていき、さらに胃腸の働きが弱くなっていきます。
同時に見られる症状として、水をよく飲み、おなかが張る、体重が減るなどのサインがあります。
うさぎがかかる病気の中でも一般的で致死率が高いため、早めに気づいて対応してあげる必要があります。早い段階で気付ければおなかのマッサージでガスを抜き、消火活動を活発にする薬の処方だけで済みますが、進行している場合には外科手術によって取り出さないといけなくなってしまいます。
普段からチモシーなどの消化に良い牧草をメインとして与え、日ごろからブラッシング等で毛繕いの際に毛を飲み込むリスクを減らしてあげましょう。

下痢、体重が減る、脱水

意外と軽視しがちですが、下痢はうさぎにとって重要な問題です。
うさぎは、一度食べた餌を盲腸便という栄養たっぷりの便に変えて、夜中に排出、食糞することで栄養を吸収しています。
しかし、下痢、もしくはうまく盲腸便が食べられない状態が続くと、栄養を上手く摂取できていない状態となります。
ストレスやコクシジウム症、クロストリジウム症、大腸菌症などいくつかの原因が考えられますが、病院に行くことをお勧めします。

血尿

尿石症の可能性があります。とはいえ、前日の餌の色素からくる色素尿の可能性もあるので、注意深く観察する必要があります。
前日にどのような餌をあげたか思い出してみましょう。心当たりがない場合は要注意です。もしも血尿だった場合、膀胱結石や膀胱炎、腎臓の疾患にかかっている可能性もあります。いずれの場合でも治療が必要な為、すぐに動物病院に行ったほうが良いです。
また、メスの場合には避妊手術を行っていない場合、子宮癌の可能性も考えられます。
メスの場合で子供を産ませる予定がない場合は生後6か月から1年の間に避妊手術を行なうようにしましょう。避妊手術をしていない場合、高確率で子宮癌になってしまいますが、避妊手術をしているだけでリスクを減らすことが出来ます。
赤い尿を発見したら尿をスポイトで吸い取るか、ガーゼにしみこませて動物病院に連れていけば、スムーズに診断してもらうことが出来ます。

最後に

様々な病気とその症状・サインを記載しましたが、基本は病院に連れていくことです。上記に書いた通り、症状が出た際にはかなり進行している場合が多く、素人判断や様子見は危険です。
出来るだけ早く病院に連れていき、適切な処置をしてもらうことで、長く一緒に暮らすことが出来ます。

また、今回を機にうさぎの病院代が心配になった方、気になる方は、ペット保険についても検討しましょう。

うさぎのペット保険は数が少ないうえに、2~3歳までしか入れないことがほとんどです。

高齢になり病院のお世話になることが増えてから検討しても、入ることができません。

実際にペット保険に入っていなかったうさぎ店長の実体験記事も掲載しています。

気になる方はうさぎにペット保険は必要か?実体験から得たポイント3つもご覧ください。