うさぎを飼う上で気になることはしつけが可能なのか。その中でも、普段の飼育の大変さにかかわる糞尿のトイレを覚えることは可能なのか気になるところですよね。
また、飼い始めた人や、中々うちの子がトイレを覚えてくれないという人にも役立つように、トイレとそのしつけについてまとめましたので、ぜひ活用いただければと思います。
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うさぎにトイレをしつけることは可能か
まず、そもそもうさぎにトイレを覚えさせることは可能なのかについてですが、ある程度トイレを覚えることは可能ですが、完璧には覚えられないというのが回答になります。
うさぎは基本的に綺麗好きであり、餌入れとトイレが近いと嫌がるくらいです。ですので、トイレを覚えて基本的にはそこでおしっこや糞をしてもらうことはしつけることで可能となります。
しかし、綺麗好きであるがために、トイレの場所を自分で決める習性があり、覚えたトイレの場所以外にもおしっこする場所を作ったりもします。
また、犬のうれションのように、うれしい時や構ってほしい時にアピールとして行なう場合や、縄張りを主張するために行なう場合もあります。
あまり神経質になりすぎるとイライラしてしまい、うさぎに伝わることで余計しつけが上手くいかないということにも繋がりかねません。
上記のようなうさぎの特性をしっかりと理解してあげた上でトイレトレーニングを行っていきましょう。
うさぎのトイレの種類
うさぎのトイレトレーニングを始める前に、トイレにも種類があることを知っておきましょう。うさぎの個体によっては、トイレのタイプを変えることで覚えてくれたり、逆に嫌がったりということもあります。何が原因かは分かりませんが、人によって洋式トイレよりも和式トイレの方が好きという人がいたり、うさぎによっても様々なのです。色々な種類があることを理解してその子に合ったものをいろいろ試してみましょう。
三角タイプか四角タイプ
一番オーソドックスなタイプが三角タイプになります。ケージの角に設置できるようになっており、ケージの中を広々と使うことが出来るようになっているのがメリットです。しかし、三角であるがゆえに、大きな個体になって来ると上手く収まりきらずに上手くトイレでおしっこが出来なかったり、乗るのを嫌がる可能性も出てきます。
四角タイプは背中を当てて安心してトイレが出来るように2面もしくは4面全てに仕切りのような壁が付いているタイプなどがあります。大きな個体でも安心してトイレが出来ることがメリットですが、ケージの場所を取ってしまうので、小さなケージだと餌入れと近くなって嫌がられたりするケースもあります。
床材は金網が良いかプラスチックが良いか
衛生面を考えて金網タイプをお勧めします。金網の方がおしっこや糞が下に落ちやすいためです。
金網の方が足に負担がありそうですが、トイレの上に長時間いるわけではないので問題ないかと思います。
また、金網だとすぐにさびてしまうのではないかという心配があると思いますが、尿の尿石が一カ所にとどまると固まってしまいますので、プラスチックタイプもすぐに買い替えないといけなくなってしまいます。
どちらにしても消耗品ですので、衛生面を考えて金網タイプにしましょう。
固定できるタイプがおすすめ
個人的におすすめなのはケージに固定できるタイプです。
うさぎが動かしにくいように陶器でできたタイプもありますが、重たいが故、ただでさえめんどくさいトイレの掃除が億劫になってしまいます。また、全く動かないというわけではないので、トイレの位置が変わることで中々上手にトイレをしてくれない可能性もあります。(うさぎがかじれないというメリットもあります)
固定式のものでもワンタッチで簡単に取り外せるタイプのものがありますので、そちらを使いましょう。ひっかけるタイプも取り外しは簡単ですが、うさぎがひっくり返したりガタガタうるさい場合があります。
その他のおすすめ機能
また、筆者は四角いタイプでしか見たことがありませんが、トレイを引き出せるセパレートタイプは便利です。トイレを固定したままシーツを簡単に交換できるからです。また、シースの場所が完全に分かれているため、うさぎがシーツをトイレから引っ張り出す心配もありません。
うさぎのトイレのしつけ方
さて、ようやくうさぎのトイレのしつけ方ですが、その前にもう一度「トイレを完璧に覚えることは期待しない」「トイレを覚えるのに1年近くかかる子もいる」ということを頭に入れたうえで、生後2か月以上の新しいお家に慣れた子に行ないましょう。
トイレの設置箇所
まずは、トイレの設置箇所を正しく行い、トイレを覚えやすいようにしてあげましょう。うさぎは非常に綺麗好きですので、寝床やエサ入れの場所とトイレが近いと嫌がる可能性があります。トイレはケージの隅に設置し、寝床やエサ入れからは離れるようにしましょう。基本的にペットショップでの配置と同じにしてあげると良いですね。
トイレの場所を覚えさせる
うさぎは元々同じ所に糞やおしっこをする習性がありますので、こちらの修正を利用します。まず、うさぎがおしっこをしたらすぐにティッシュなどでふき取り、トイレの中にそのティッシュを入れて臭いを付けます。自分のおしっこの匂いをトイレにつけることでトイレの場所を覚えることが出来ます。その為、トイレ以外の場所でおしっこをした場合にはすぐにふき取り、トイレの中に拭いたティッシュを入れるように繰り返しましょう。うんちも違う場所にあれば拾ってトイレにいれるといいでしょう。
また、間違えた場所でおしっこした場合にふき取っても匂いが残ってしまう場合があります。消臭スプレーを使いながら掃除すると臭いを抑えることが出来ます。トイレを覚えるまではトイレ掃除も完璧にしすぎないようにすることもポイントです。臭いが無くなってしまうとトイレの場所が分からなくなってしまいます。消臭タイプのシートや砂も避けた方が良いでしょう。
そのうち、ちゃんとトイレでおしっこをするタイミングが出てくると思います。その場合はすぐに思いっきり褒めてあげましょう。名前をやさしく呼びながら、撫でられるのが好きであれば撫でてあげたり、一番わかりやすい方法はおやつを上げることです。
中々トイレでおしっこをしない場合、よく観察していると尻尾を持ち上げたりして、そわそわしているタイミングがあるはずです。その場合、おしっこをする可能性が高いので、トイレに連れて行っておしりを撫でてあげるとしてくれることがあります。
早い子だと2ヶ月、遅い子だと1年くらいかかる子もいますが、決まった場所でトイレをするようになれば、トイレを念入りに洗ったり買い替えても、同じ場所に設置するだけで大丈夫になります。ただし、上手く出来るようになったのであれば、なるべくトイレの種類は変えない方が良いでしょう。
うさぎがトイレを覚えない場合は
基本的には上記のやり方で十分であり、覚えてくれない場合はトイレの種類や、シーツから砂に変えてみるなどで改善される場合もあります。また、よく見るといつも同じ場所でおしっこをしている場合もありますので、その場合はその場所にトイレを設置してあげましょう。色々試してダメな場合は、トイレを覚えない子かもしれませんので、どうしたら掃除が楽にして衛生的に保てるかを考える方にシフトしましょう。
また、ある程度トイレを覚えても、様々な要因でトイレ以外での糞やおしっこは必ずあります。要因をしっかり理解して、完璧を求めない様にしましょう。
うんこについて
まず、うんこに関してですが、うさぎはうんこを我慢できません。筆者のうさぎも基本的にはトイレでやってくれますが、ケージのトレイに落ちているうんこも多々あります。割合的には半々か、トレイの糞の方が6~7割くらいで多いくらいです。
また、ケージから出してあげた後にテンションが上がってくるとうんこをすることも多いです。うれしい時やテンションが上がってきた場合に行なうことがあるようですね。うれションならぬ、うれウンですね。うさぎのうんこはコロコロしていて臭いもほとんどないので、掃除も簡単ですし、大目に見てあげましょう。ちなみに、うちの子は筆者が足を開いて立つと、足の間を八の字に走り回りながらうんこをまき散らしていきます。懐いてくれている実感があって嬉しいです。
ちなみに、自分の今いる場所が自分の縄張りかどうか不安な時にする場合もあるようですが、この場合にすぐ糞を片付けると、意地になって糞をする場合がありますので、落ち着いたり見えていないタイミングで片付けることをお勧めします。
おしっこについて
コロコロの糞と違って、おしっこをされた場合には皆さんのテンションもがた落ちですよね。特にオスの場合には縄張りを主張するためにスプレーと呼ばれるおしっこを吹き付ける行動があります。また、遊んでほしいのに構ってもらえなかったり、びっくりした時、怖がっている時におしっこをしてしまう場合もあります。
なんにしろうさぎにとっては当たり前の行動であり、叱ってもあまり意味がありません。不機嫌であったり、何かしらの心理的ストレスを感じている状態なので、ケージから定期的に出してあげたり、かまってあげるようにしましょう。また、オスの場合はおしっこガードが付いているケージを買うようにすると怒る必要も無くなります。
運悪くケージから出しているタイミングでされた場合には諦めてすぐにふき取り、消臭スプレーでトイレ化しないようにしましょう。
ちなみに筆者のうさぎもケージの外でおしっこをすることが最初はありましたが、トイレを覚えて、懐いてくれてからは全くなくなりました。おしっこのタイミングでわざわざケージに戻り、おしっこをしたらまた出てくるほどです。個体差も大きいと思いますが、普段からしっかり構ってあげると良いかもしれません。
トイレの掃除方法
毎日シーツを入れ替えて、1週間や1か月に1回程度は水洗いすると良いかと思います。流す程度であれば完璧に臭いが取れるわけではありませんので、トイレトレーニング中も問題ありませんが、覚えさせ始めで安定しないときは水洗いを避けるか、シーツや砂の一部を新しいシーツや砂と一緒にいれておくと良いかもしれません。
そして気になるのが尿石の方です。ずっと同じ場所に尿がとどまっていたり、かかり続けていると、黄色の石のようなものがだんだん固まっていき、引っ掻いても取れないほどになります。特にケージやトイレの床材がプラスチックタイプの場合や、ケージの隅におしっこをされた場合、尿がとどまりやすく尿石ができやすくなります。
その場合は、尿石を取るためのスプレーが売られていますので、そちらを使うと良いでしょう。無理にガリガリと削ってしまうと容器を傷つけてしまい、雑菌が繁殖しやすくなります。
また、専門のスプレーでは無くとも、キッチンやトイレ掃除に使われるクエン酸(純粋なもの)を水に溶かして吹き付ければシュワシュワと溶けていきます。なかなか取れない場合はクエン酸の濃度を上げればOKですが、目安としては水100mlに対して、クエン酸小さじ1杯程度です。
上記の方法で尿石は取れますが、トイレの床材が金網の場合、使っていると錆びてきます。金網部分だけでも売っていますので、買い替えればOKですが、容器がプラスチックの場合、かじられたりなどで傷がたくさんついている場合もあります。その場合は傷に雑菌が繁殖しやすくなっていますので、容器ごと買い替えたほうが良いかもしれません。
最後に
トイレのしつけや、トイレ自体についていろいろ書きましたが、大事なことは神経質になりすぎないことです。
記載したように、うさぎは色々なことが原因でおしっこや糞をします。また、個体差が大きく、トイレを覚えれない子もいます。
うさぎをよく観察しながら色々な方法を気長に試し、どうしても難しい場合は床材を金網に変えて引き出しトレイの一面にシーツを引いて掃除を楽にするなど、違う角度から切り込んでいきましょう。
一番大切なことはトイレを覚えることでは無く、衛生的な環境で飼育してあげることです。